税務最新情報

■最新版 2018年11月12日号 (第377)

年末調整に向けて(改正点)

 みなさん、こんにちは、10月の終わりに国税庁より、消費税率引上げに係る経過措置のQ&Aが公表されました。着々と消費税率の引上げに向けて準備が進んでいます。

 今回は、年末調整シーズンということで、年末調整に向けて改正点や注意点などご紹介していきます。

◆従業員に提出してもらう書類

 年末調整の時期に、従業員から3種類の書類を提出してもらうことになります。

①給与所得者の扶養控除等(異動)申告書
②給与所得者の配偶者控除等申告書
③給与所得者の保険料控除申告書

 去年までも、実務をされていた方は、2種類から3種類になったことについて、気づかれたかもしれません。去年までは、②と③が、「給与所得者の保険料控除申告書兼給与所得者の配偶者特別控除申告書」と1枚の用紙だったものが2枚の用紙に分割されました。

 また、扶養控除等申告書については、今回提出してもらうものは平成31年分になり、厳密には来年の1月以降の源泉徴収事務のためのものです。一方で年末調整については、昨年の年末調整の際に提出してもらっているはずの平成30年分のものを利用します。もっとも、記載されている内容は同様のはずなので、31年分として記載されたものを入力していくのが実務になりますが、扶養控除等申告書の記載の内容が来年向けのものになっている点は注意が必要です。扶養家族の年齢が1年合わないなどの点が、質問されることがありますが、理由は来年の年末調整向けの資料となっているからです。

◆改正の経緯

 従業員に提出してもらう用紙が枚から枚に分割されたのは、所得税の改正で、計算が複雑化されていることに伴います。また、ここ数年、毎年のように所得税改正が行われているので、今回の変更点は、平成29年度税制改正に基づくもので、具体的には下記のとおりです。

・所得控除額38万円の対象となる配偶者の給与収入金額の上限を150万円(合計所得金額85万円)に引上げ。控除額は逓減し、配偶者の給与収入金額約201万円(合計所得金額123万円)で消失。

・配偶者控除について、納税者本人に所得制限を導入。給与収入金額1,120万円(合計所得金額900万円)で控除額が逓減を開始し、1,220万円(合計所得金額1,000万円)で消失。

(注)・・・上記の「給与収入金額」は、所得が給与所得のみである場合の金額。

 ちなみに平成30年度税制改正で、下記のような改正があり、平成31年の年末調整に影響があります。改正年度と、施行されるタイミングが微妙にずれているので注意が必要です。

・給与所得控除及び公的年金等控除の控除額を一律10万円引下げ、基礎控除の控除額を一律10万円引上げる。

・給与所得控除について、給与収入が850万円を超える場合の控除額を195万円に引下げる。

・基礎控除について、合計所得金額2,400万円超で控除額が逓減を開始し、2,500万円超で消失する仕組みとする。

◆給与所得者の配偶者控除等申告書は国税庁のエクセルが便利

 年末調整に関して提出してもらう書類ですが、配偶者控除が適用になる場合は、計算が複雑になるケースがあります。従業員がパソコンを使えるような環境の場合は、国税庁が用意しているエクセルのファイルを利用して入力後、印刷したものを提出してもらう形が便利です。URLは下記のとおりです。

【参考】国税庁HP/平成30年分 給与所得者の配偶者控除等申告書(入力用ファイル)https://www.nta.go.jp/taxes/tetsuzuki/shinsei/annai/gensen/annai/1648_71_nyuryoku.htm

 なお、税務署から送付されていると思いますが、年末調整のしかたについては、下記でダウンロード可能です。

【参考】国税庁HP/平成30年分 年末調整のしかたhttps://www.nta.go.jp/publication/pamph/gensen/nencho2018/01.htm

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