税務最新情報

2020年10月01日号 (第374)

コロナ禍における税務調査

 みなさん、こんにちは、10月になりました。来年の税制改正どうなるのでしょうか。長期的には、コロナの助成金関係の穴埋めのために増税が必要となりますが、来年から増税は難しく大きな改正はできないように思えますが、気になるところです。

 今回は、コロナ禍における税務調査についてご紹介していきます。

税務署でのコロナ感染情報

 国税庁のサイトで「税務署の執務状況(新型コロナウイルス感染症関連)」という形で、税務署での感染者の情報を公表しています。

【国税庁】新型コロナウイルス感染症に関する対応等について

 都内では、京橋、渋谷、豊島、芝、本所税務署で感染者が出た模様で、半日程度執務の中断を行っているようです。オフィスビルなどでも、感染者が出たことで、休業との張り紙が貼ってあったり、非常にコロナを身近に感じる今日このごろです。

◆税務調査はどうなっているか?

 直接、税務署の方とお話したところ、4月の緊急事態宣言が発動されて以降、新規の税務調査は行っていないとのことでした。

 一方で、3月までに連絡をして、調査の事前通知を行っている場合には、一旦は先送りしているものの、納税者が調査に応じてくれるような場合には、現場での実地調査を再開しているようです。

 ただし、最近はテレワークが多く、経理担当者が会社に通勤しておらず調査対応が無理というケースもあります。また、税務署の調査官が複数、税理士、納税者側で経理担当者と経営者が長時間、一堂に会するような調査の現場は、密の状態になることから、会社側から可能な限り敬遠したいと申し出があるのも事実です。実際に、中小企業でコロナ感染者が出てしまうと、会社の死活問題に関わるでしょう。

 また、中小企業では、経営者の高齢化が進んでいて、社長と経理担当者の奥様が共に70代というケースもあり、感染した場合の重症化リスクを考慮すると、やはり密になる税務調査は避けてほしいとの思いがあります。

◆コロナ時代の新しい調査形態

 3月以前から調査の事前通知があった税務調査について、最近では、必要な書類を税務署に送り、内容を確認してもらって税務調査を進めるという形態があるようです。

 税務署の調査官の立場で考えれば、調査が仕事なわけで、税務調査に出向けないと、仕事がない状況になってしまいます。例えば、提出された申告書の中で、数字の変化など異常と思われる勘定科目について、いくつかピックアップして、それらの項目について、総勘定元帳と請求書のコピーを送付してもらえば、税務署内で内容の確認は可能です。テレワークによる税務調査のような形態ですが、今回このような形で進んでいる税務調査があります。ある意味合理的な調査の形ではないかと思いました。

 もちろん、現場に行ってこそ明らかになることもありますし、その場ですぐに必要な資料を確認できるなど現場での調査の優位性はあると思います。

 ただ、感覚的には、小規模な法人などの調査は、今後もテレワークのような形で進めるほうが合理的なように感じました。長年、税務調査の対応をしていると、税務調査で確認するポイントは限られているわけですし、その部分の元帳と請求書控えを提出すれば、大部分の確認作業は済んでしまうように思います。

 ある程度、規模の大きな法人だと、資料のボリュームそのものが膨大なので、送るとかコピーを取ることが現実的ではないため、現場での調査が必要です。しかし、そうでないケースも多いはずで、コロナ禍における税務調査が、納税者にとって負担が軽い税務調査のさきがけとなればよいなと感じました。

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