税務最新情報

2021年01月20日号 (第385)

法人税の改正③

 みなさん、こんにちは、緊急事態宣言が出て以降、都内の飲食店は夜の時間帯は締めてしまって、人通りも少なく別世界の状況になっています。本当に、先行きがどうなるのか不鮮明な状況です。

 さて、今回は令和3年度税制改正大綱から法人税に関する改正の3回目で所得拡大税制についてご紹介していきます。所得拡大税制も、大企業向けと中小企業向けと異なる制度になっている点は注意が必要です。

給与等の引上げ及び設備投資を行った場合の税額控除制度の見直し

 青色申告法人が、令和3年4月1日から令和5年3月31日までの間に開始する事業年度において、新規雇用者給与等支給額の新規雇用者比較給与等支給額に対する増加割合が2%以上の場合に、控除対象新規雇用者給与等支給額の15%を税額控除できる制度となります。

 従来と同様、要件の一つは雇用者への支給総額での増加で同じですが、もう一つの要件が継続雇用者への給与の比較から、新規雇用者給与での比較になりました。また、設備投資に対する要件は無くなりました。

 控除額は、控除対象新規雇用者給与等支給額の15%ですが、前年度に比べて教育訓練費の増加割合が20%以上であれば、控除対象新規雇用者給与等支給額の20%まで増額されます。また、控除限度額は法人税額の20%までとされます。

 コロナ禍で、失業者への対策を考慮して、新規雇用者の給与での比較へと改正されました。

所得拡大税制の見直し(中小企業向け)

 適用期限を2年間延長して、令和5年3月31日までに開始する事業年度までとした上で、増加割合1.5%以上であることの要件を、継続雇用者給与等支給額での比較から雇用者給与等支給額での比較へと変更しました。新規雇用して、総額が増加した場合でも適用になるので、従来よりは適用しやすくなります。

 また、本来は雇用者給与等支給額の増加した金額の15%が税額控除の金額となりますが、雇用者給与等支給額の増加割合が2.5%以上の場合は、25%の控除率となります。なお、25%の控除率を適用するためには、従来どおり、教育訓練費が前年対比で10%以上増加か、中小企業等経営強化法の経営力向上計画の認定を受け計画に従って経営力向上について証明されていることが必要となります。

 税額控除の限度額は、法人税の20%までとなります。


 所得拡大税制については、コロナの影響を受けて、要件が微妙に緩和されているように感じます。ただし、実際に休業などで雇用調整を行ったり、テレワークで残業が少なくなるなどの原因により、雇用者給与等支給額が減少している現状があるので、思ったより適用になるケースは少ないかもしれません。

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