税務最新情報

2021年02月01日号 (第386)

法人税の改正④

 みなさん、こんにちは、あっという間に2月になりました。飲食店の20時閉店は、普通の生活をしていても不自由に感じます。早い段階で、コロナが収束すればよいのですが、先が見えない状況です。

 さて、今回は、令和3年度税制改正の法人税の4回目となります。細かな論点を3つほどご紹介していきます。

◆株式対価M&Aを促進するための措置の創設

 法人が、会社法の株式交付により、その有する株式を譲渡し、株式交付親会社の株式等の交付を受けた場合には、その譲渡した株式の譲渡損益を繰り延べする制度です。

 株式を対価として、M&Aをする制度としては、株式交換という制度がありますが、株式交換は完全子会社を作るための制度で、株式の一部の取得のためには利用できません。株式交付制度では、株式の一部を取得するために、自社株を割り当てることができる制度です。

 会社法では、令和3年3月1日に株式交付制度が施行されるので、税法上もその施行のタイミングと合わせて利用できるものと考えられます。

◆繰越欠損金の控除上限(大法人向け)

 産業競争力強化法の改正を前提に、青色申告法人が産業競争力強化法の改正法の施行日から1年以内に産業競争力強化法の事業適応計画の認定を受けたもののうち、その事業適応計画に従って、産業競争力強化法の事業適応を実施するものの適用事業年度において「特例対象欠損金」がある場合には、その特例対象欠損金については、欠損金の繰越控除前の所得金額(その所得の金額の50%を超える部分については、「累積投資残額」に達するまでの金額に限る)の範囲内で損金算入できることになります。

 特例対象欠損金とは、令和2年4月1日から令和3年4月1日までの期間を含む事業年度に生じた青色欠損金をいいます。

 累積投資残額とは、事業適応計画に従って行った投資の額から、本特例により欠損金の繰越控除前の所得の金額の50%を超えて損金算入した欠損金に相当する金額を控除した金額です。

 完全に、コロナを意識した改正で、コロナの影響を受けて事業適応化のための投資の範囲で、繰越欠損金の使用制限をなくすという趣旨のものです。

 なお、中小企業は普通に繰越欠損金が、繰越控除前の所得金額まで利用できるので、大企業向けの取り扱いとなります。

◆中小企業者に対する軽減税率

 改正というよりも、現状維持の内容です。中小企業者等の年間の所得800万円以下の部分に対する税率が15%のまま維持されます。令和3年4月以降開始事業年度から19%に戻る予定だったのが、令和5年4月以降開始事業年度までの2年間の延長となります。

 ちなみに大法人であれば、23.2%の税率なので、中小企業者のメリットが際立ちます。

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