税務最新情報

2022年01月20日号 (第421)

令和4年度税制改正 所得税の改正

 みなさん、こんにちは、都内では久しぶりの積雪となり、首都高が封鎖されたりと、ビジネスに影響がでました。一方で、冬物衣料などは、少し売上が伸びたようで、業種によっては、良い面もあったようです。

 さて、今回は、税制改正の所得税の内容についてです。

住宅ローン減税の見直し

 住宅ローン減税については、いつも通りのパターンで見直しの上継続です。令和7年12月31日までに入居した場合まで、4年間期限を延長します。ただし、控除率については1%から0.7%へと小さくなります。

一般の住宅の場合

居住年

借入限度額

控除率

控除期間

令和4年・5年

3,000万円

0.7%

13年

令和6年・7年

2,000万円

10年

認定住宅等の場合

 

居住年

借入限度額

控除率

控除期間

認定長期優良住宅

認定低炭素住宅

令和4年・5年

5,000万円

 

 

0.7%

 

 

13年

令和6年・7年

4,500万円

ZEH水準省エネ住宅

令和4年・5年

4,500万円

令和6年・7年

3,500万円

省エネ基準適合住宅

令和4年・5年

4,000万円

令和4年・5年

3,000万円

※ZEHとは、ネット・ゼロ・エネルギーハウスのことであり、エネルギー収支がゼロとなる住宅です。

 最近は、住宅ローンの金利が1%を下回るケースもあり、ローン残高に1%の税額控除では、支払う金利より税額控除の方が大きいとの批判があったことを受けての改正です。

認定住宅等の新築等をした場合の所得税の特別控除

 住宅ローン減税を適用しない場合の住宅取得減税は、2年間期限が延長され令和5年12月31日取得分まで利用できると共に、従来からの認定長期優良住宅、認定低炭素住宅に加えて、ZEH水準省エネ住宅にも適用されることになりました。控除対象限度額650万円、控除率10%は改正前と同様です。

 ローンを組んでいない場合でも使えるのが特長です。ローンがある場合でも、住宅ローン減税ではなく、こちらの制度を利用することは可能です。ただ、所得がかなり高い人でない限りは、住宅ローンがあるのなら住宅ローン減税を受ける方が有利になるケースのほうが多いと思われます。

上場株式等の配当について大口株主の変更

 上場株式等に係る配当所得等の課税の特例について、従来は直接3%以上保有で大口株主の判定を行いましたが、配当を受ける個人とその個人を判定の基礎となる株主として選定した同族会社を通じた保有がある場合に合算して3%以上か否かを判定することになりました。

 上場会社等が配当を行う際に、株式保有割合が1%以上となる個人株主の氏名、個人番号、保有割合等を記載した報告書を、その支払の確定した日から1ヶ月以内に所轄税務署長に提出が必要となります。

 いずれも令和5年10月1日以後の配当から適用されます。

 岸田総理が金融所得課税の改正に意欲的な発言から、なんとなく消極的な発言へ変わっていきましたが、さりげなく金融所得課税にインパクトがある改正を盛り込んできました。上場会社の配当について、大株主の場合は累進税率となる総合課税か一定税率の分離課税で大きく税率が変わることが想定されます。上場会社の創業者にとっては、かなり厳しい改正ではないでしょうか。

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