令和7年度税制改正に関する提言(重点項目)
1.税・財政改革のあり方
・「金利のある世界」が現実に到来する中、今後の金利上昇に備えた財政健全化が必要。
・行政改革を徹底するに当たっては、地方を含めた政府・議会自らが「まず隗より始めよ」の精神に基づき、率先して身を削らなければならない。直ちに明確な期限と数値目標を定めて改革を断行すること。
・政府はマイナンバー制度の意義とともに、行政事務のコストカットに資する等、その効果を具体的に明示するなどしてマイナンバーの利用拡大を促すこと。
2.経済活性化と中小企業対策
中小企業は地域経済の担い手であるだけでなく、日本経済の礎でもある。とくに中小・零細企業は企業全体の9割以上、国内雇用の7割を占めている。そうした企業が将来にわたって存在感を発揮するためには、中小企業の活性化が不可欠である。地方創生の観点からも政府と自治体が緊密に連携しながら、地域の中小企業に元気を与えるような税制措置を強く求める。
3.地方税関係
1.固定資産税の抜本的見直し
都市計画税と合せて評価方法および課税方式を抜本的に見直すこと。また、固定資産税は賦課課税方式であり、納税者自らが申告するものではないことから、制度に対する不信感が一部見受けられる。地方自治体は、税の信頼性を高めるためのさらなる努力が必要である。
(1)商業地等の宅地を評価するに当たっては、より収益性を考慮した評価に見直すこと。
(2)家屋の評価は、経過年数に応じた評価方法に見直すこと。
(3)償却資産については、納税者の事務負担軽減の観点から、申告対象外となる「少額資産」の範囲を国税の中小企業の少額減価償却資産(30万円)にまで拡大するとともに、賦課期日を各法人の事業年度末とすること。また、諸外国の適用状況等を踏まえ、廃止を含め抜本的に見直すべきである。
(4)固定資産税の免税点については、平成3年以降改定がなく据え置かれているため、大幅に引き上げること。
(5)国土交通省、総務省、国税庁、都道府県がそれぞれの目的に応じて土地の評価を行っているが、行政の効率化の観点から評価体制は一元化すべき。
2.超過課税
住民税の超過課税は、個人ではなく主に法人を課税対象としているうえ、長期間にわたって課税を実施している自治体も多い。課税の公平を欠く安易な課税は行うべきでない。
3.法定外目的税
法定外目的税は、税の公平性・中立性に反することのないよう配慮するとともに、税収確保のために法人企業に対して安易な課税は行うべきではない。
4.その他
(1)国税電子申告(e-Tax)と地方税の電子申告(eLTAX)の利用件数は年々拡大してきているが、制度の一層の利便性向上と、システムの連携または一体化すること等により、さらなる促進を図ること。
(2)本年度から施行されている森林環境税については、森林譲与税として地方自治体に配分されるが、その配分方法や税が有効に活用されているか等についてしっかり検証すること。
4.地方のあり方
日本が人口減少社会に突入する中では国と地方の役割分担を見直し、財政や行政の一段の効率化を図る必要がある。とくに東京一極集中を是正するには、地方の活性化が重要な課題である。地方自身がそれぞれの特色や強みを生かした活性化戦略を構築し、民間の知恵と工夫で新たな地場技術やビジネス手法を開発しなければ、真の活性化にはつながらない。
4.租税教育の充実
税は国や地方が国民に供与する公共サービスの対価であり、国民全体で等しく負担する義務がある。また、税の適正な納付はもちろんのこと、その使途についても厳しく監視することが極めて重要である。しかしながら、税の意義や税が果たす役割を必ずしも国民が十分に理解しているとは言えない。学校教育はもとより、社会全体で租税教育に取り組み、納税意識の向上を図っていく必要がある。
◆行動する法人会(全国版)

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