東法連ニュース

第2016年(平成28年)9月号 第367号

国際財産課税と事業承継に関し税務研修会を開催
森茂樹、伊藤俊一の両氏が講演

  東法連は7月26日、新宿・京王プラザホテルで第1回税務研修会を開催した。当日は、各単位会から税制委員、会員、一般の方々など合わせて240人が参加した。

 

あいさつする 髙梨幸彦委員長

講演を熱心に聞き入る参加者

  講演に先立ち、髙梨幸彦税制税務委員長(副会長・麹町法人会会長)が「東法連では、例年、税を考える週間と3月に税に関する講演会を行ってきたが、どちらかといえば理論的な内容のものであった。今回は経験豊富な専門家による実務的な内容のものを企画した。本日の講演をお聴きいただき、税に対する理解をさらに深め、今後の企業経営に役立てていただければ誠に幸いである。」とあいさつした。

パナマ文書のしくみと国外財産課税の現状を解説

 

講演する森茂樹氏

 第1部では、税理士の森茂樹氏を講師に迎え、「国外財産課税の現状~パナマ文書と富裕層課税~」をテーマに講演があった。森氏は、名古屋国税局入局以来、一貫して国際租税回避調査・分析業務等に従事し、シンガポールにも駐在していた。
 講演では、パナマ文書のしくみ、スターバックスなどが各国の税率の違いなどを利用して租税回避を行っている現実や、租税回避判定の難しさ、租税回避地であるシンガポールの実情などについて説明があった。

 

講演する伊藤俊一氏

 第2部では、税理士の伊藤俊一氏から、「事業承継のイロハ」をテーマに講演があった。同氏は、コンサルティング会社で、事業再生、事業承継、資本政策、相続税等を経験している。

 講演では、難しいとされる事業承継について、単純化しポイントを押さえ、わかりやすく解説した。事業承継対策は自社株対策であり、その手法を株式移転方式、会社分割方式、新設法人資金調達方式などを例に、バランスシートを示して詳細な説明があった。

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