税務最新情報

2019年03月20日号 (第340)

平成31年度税制改正 消費税

 みなさん、こんにちは、月も後半、あとか月と少しで平成でなくなると思うと不思議な感じがします。仕事をしていると、いろいろな影響がありますが、銀行の通帳が軒並み西暦記載になっています。改元に向けた準備、例えば請求書や領収書の変更なども含めて、今一度検討が必要かと感じます。

 さて、消費税については今年の10月から税率アップと軽減税率という大きな改正点がありますが、これらについては、改めて説明する機会を設けることとして、とりあえず今回は、今年の改正点のみご紹介していきます。

◆外国人観光客向け輸出物品販売場制度に係る見直し

(1)輸出物品販売場制度の変遷

 輸出物品販売場に関する制度については、平成26年10月から一般物品だけでなく、消耗品についても免税対象品に加えました。平成27年4月からは、免税カウンターを利用した委託型の輸出物品販売場が認められました。平成28年5月には、免税販売を行う際の下限額を引き下げ、より利用がしやすくなっています。さらに、平成30年7月には、下限額の算定の際に一般物品と消耗品を合算して判定することで、適用範囲を広げてきました。また、2020年4月には、オリンピックによる外国人観光客の増大に備えて、免税販売手続きの電子化により、販売事務について大幅な省力化とスピード化が見込まれています。

(2)平成31年度の改正

 「ラグビーワールドカップ2019」、「東京2020オリンピック・パラリンピック」などの開催で、これまで以上に外国人観光客が増えることが見込まれます。そこで、地域の特産品等の販売機会を増やし、外国人観光客による購買の一層の拡大と、地方を含めた免税店数を更に増加させる施策が必要となりました。

 そこで、従来は、港湾施設など特定の場所で認められていた臨時の輸出物品販売場が、港湾施設以外の場所でも認められるようになります。具体的には、地域のお祭りや商店街のイベントなどに、臨時の輸出物品販売場を設置することが可能となります。

 臨時販売場を設けようとする場合は以下のとおりとなります。

 7月以内の期間を定めた臨時販売場を設置しようとする事業者(既に輸出物品販売場の許可を受けている事業者に限ります。)が、その設置日の前日までにその設置期間等を記載した届出書をその納税地を所轄する税務署長に提出したときは、その臨時販売場を輸出物品販売場とみなすこととなります。

 上記イの適用を受けようとする事業者は、あらかじめその納税地を所轄する税務署長の承認を受ける必要があります。

 なお、上記の臨時販売場に係る届出制度の創設に伴い、従来の港湾設備における輸出物品販売場に係る届出制度は廃止されます。

 この改正は、2019年7月1日以後に行われる課税資産の譲渡等について適用されます。また、承認等については、2019年5月1日からその申請等を行うことが可能です。

◆金地金等の密輸に対応するための仕入税額控除制度の見直し

 金地金を香港で購入して、密輸し、日本国内で販売すると消費税相当分高く売れるので、それを繰り返すような犯罪行為が横行しています。罰金額を、脱税額の10倍に増加させるなどの対応をとってきましたが、密輸の摘発件数が減少しない状態です。

 今年の改正は、密輸者に対する罰則ではなく、密輸品であることを知って金地金を購入した者に対する規制です。具体的には、以下のとおりです。

  1. 密輸品と知りながら行った課税仕入れについて、仕入税額控除制度の適用を認めないこととします。
  2. 金又は白金の地金の課税仕入れについて、本人確認書類の写しの保存を仕入税額控除の要件に加えます。

 上記①の改正は2019年4月1日以後に国内において事業者が行う課税仕入れについて、上記②の改正は2019年10月1日以後に国内において事業者が行う課税仕入れについて、それぞれ適用されます。

 

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