税務最新情報

2018年08月20日号 (第369)

消費税率アップ・軽減税率・インボイスに備えて(2)

 みなさん、こんにちは、夏もあと一息、夏の終盤戦です。体調を崩さないように気をつけましょう。

 何回か消費税の税率アップ、軽減税率、インボイスについてのお話をご紹介していく予定ですが、今回は、消費税率アップに関する話題です。

◆税率アップのタイミング

 消費税率の引上げは、平成31年10月1日以降とされています。実際には、平成ではなくなっている予定ですが、法律上は平成31年となっているので、そのように表記します。

 多くのビジネスでは10月1日以降販売するものから、税率が上がるわけですが、現実的には細かな問題がいくつかでてきます。例えば、コンビニ、タクシー、電車、ファミレス、ホテルなど、深夜0時をまたいで売上が生じるような場合です。

 実は、このあたりは法律で、細かく決められていません。例えば、深夜2時まで営業しているファミレスであれば、10月1日の午前2時までの売上を、事実上8%の税率で処理しても、認められているようです。あるいは、タクシーであれば、9月30日出庫までであれば、12時過ぎた後の乗車でも8%の税率など、会社側にある程度運用を委ねているように考えられます。

 前回の5%から8%に引き上げ時、コンビニなどは、レジで自動的に12時以降の販売は新税率にするなどの対応をしていたようですが、システムで自動化できない場合は、レジについて手作業で税率変更の作業が必要となります。また、券売機の設定や、店に提示する料金表などの付け替え、値札の付け替えなど、企業毎にさまざまな課題が生じます。

◆経過措置

  消費税率の引上げに伴い経過措置が用意されています。例えば、水道光熱費のように月1回の検針により料金が決まる場合の税率の適用や、前売りチケット、通信販売、請負契約、賃貸契約の場合など、契約や前売りチケットの購入は消費税率引き上げ前だが、チケットの利用や契約の履行が消費税率引き上げ後である場合に、どちらの税率かという問題が生じます。

 5%から8%に引上げがあった際に、実務に大きな影響があった部分についてご紹介すると以下のとおりです。

①請負契約
 住宅の建設など、請負契約の場合に、平成31年3月までに契約していれば、平成31年10月以後の完成でも、旧税率である8%が適用になります。住宅などは、金額も大きいので、平成31年3月までに契約することでお客さんにもメリットがありますし、ハウスメーカーや建設業者も、税率引き上げ前の駆け込み需要の反動を緩和できるなど、大きなメリットがあります。
②資産の貸付け
 資産の貸付けについて、平成31年3月末までの契約で、10月以降も引き続き資産の貸付けが行われている場合に、旧税率が適用される場合があります。経過措置に該当するか否かは、契約書の記載の仕方で異なってきますが、一般的な不動産契約やリース契約などの場合は、経過措置が適用になり旧税率になるケースが多そうです。
③前売りチケット
 新幹線の指定券・回数券などについては、平成31年9月までの購入であれば、8%の税率が適用になります。簡易課税を適用している事業者や免税事業者は、まとめ買いで、消費税部分について有利になるので検討が必要です。
④通信販売
 通信販売を行う事業者が、平成31年3月までに条件を掲示して、9月末までに申込があった部分については、10月以降の販売でも8%の税率になる取扱があります。こちらについては、5%から8%へ引上げ時に、大手の通販パソコンメーカーなどが積極的な営業を行っていたので、ビジネスチャンスとしての性格が色濃いと思われます。

 

 平成31年10月の消費税引上げは、軽減税率の導入と重なることと、引上げの延期が続いていた関係もあり、なんとなく対応が遅れ気味になっているように思えます。やらなければいけないことは、盛り沢山ですので、今一度検討しましょう。

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