税務最新情報

2018年05月10日号 (第359)

事業承継税制・会社の要件

 みなさん、こんにちは、ゴールデンウイークが終わりました。3月決算法人は5月末が法人税と消費税の申告期限となります。連休があった関係でタイトなスケジュールとなりますので、注意が必要です。

 今回は、事業承継税制について会社の要件をご紹介します。前回は、先代経営者と後継者の要件についてでしたが、いろいろと改正がありました。今回の会社の要件は、従来と変更はありません。

◆会社の要件

 事業承継税制の適用を受けることが可能な会社は以下の通りです。

① 中小企業者に該当すること
 中小企業者とは、下記の要件を満たす会社です。なお、資本金か従業員数、どちらかが要件を満たしていればOKです。

② 上場会社に該当しないこと

③ 性風俗営業会社に該当しないこと
 風俗営業の許可が必要な業種と性風俗営業会社は範囲が異なります。例えば、ゲームセンター経営やパチンコ店などは、風俗営業の許可は必要になりますが、性風俗営業会社ではありません。

④ 資産保有型会社に該当しないこと
 資産保有型会社とは、特定資産の帳簿価額の割合が総資産の70%以上の会社です。
 特定資産とは、有価証券、遊休不動産、販売用不動産、賃貸用不動産、ゴルフ会員権、絵画・骨董・貴金属、現預金、同族関係者貸付金等が該当します。

⑤ 資産運用型会社に該当しないこと
 資産運用型会社とは、特定資産の運用収入が、総収入に対して75%以上の会社です。

⑥ 直前事業年度以降の各事業年度の総収入額がゼロ超であること
 収入には営業外収益と特別利益を含みません。例えば、事実上の休業状態で、利息だけ収入があるという場合は事業承継税制の適用ができません。

⑦ 常時使用する従業員が1人以上
 社会保険に加入しているなら親族の従業員でもOKです。75歳以上で社会保険の加入義務がない従業員の場合は、2か月超の雇用契約があれば大丈夫です。

⑧ 特定特別関係会社が上場会社等、大会社、性風俗営業会社に該当しないこと
 特定特別関係会社とは、事業承継税制の適用を受ける認定会社の子会社などが該当します。認定会社と代表者の親族などで、議決権を判断する際には代表者と生計を一にする親族で議決権の過半数を保有される会社が該当します。⑨で説明する特別関係会社は、認定会社の代表者と生計を一にしない親族を含んだところとなる点で、範囲が異なります。従来は⑨の要件でしたが、範囲が広すぎることで、平成23年度税制改正で、範囲を狭めました。

⑨ 特別関係会社が外国会社に該当する場合は、常時使用する従業員が5人以上
 特別関係会社とは、事業承継税制の適用を受ける認定会社の子会社などが該当します。あるいは、子会社ではなくても、認定会社とその代表者や親族により議決権の過半数を保有される会社です。

⑩ 後継者以外の株主に拒否権付株式を交付していないこと

 

 なお、④と⑤で、不動産賃貸業などは該当しないことになってしまいますが、一定の雇用を有し、事業をしている実態があれば、事業承継税制が適用出来る仕組みとなっています。具体的には下記の全ての条件を満たす場合です。

□常時使用する従業員が勤務する事業所等の施設を所有又は賃借していること
□常時する従業員数(後継者及び後継者と生計一の親族を除く)が5人以上であること
□贈与・相続時において、3年以上継続して自己の名義・計算において商品の販売・資産の貸付(後継者への貸付などは除く)・役務の提供を行っていること

 不動産賃貸業のように業種的に資産保有型・資産運用型に本質的に該当する場合は、現時点で従業員を5人以上であるとしても、従業員の退職で要件が外れることがあるので注意が必要です。

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