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2017年02月10日号 (第315)

平成29年度税制改正 法人税③中業企業向け税制

 みなさん、こんにちは。1月31日は、国税では、法定調書とその合計表、地方税では、給与支払報告書、償却資産税の提出期限でした。ところが、地方税の電子申告システムのeLtaxが、1月の下旬の数日にわたり非常に繋がりにくい状況でした。送付できたと思っても、エラーになっている場合があるので注意が必要です。因みに28日、29日の土日はスムーズに繋がりました。電子申告のコツは、早め早めの対応と、全部をまとめて送るのではなく、完成した分から、その都度送っていくのがリスク対策になります。

 さて、今回は平成29年度税制改正の中で、中小企業向け税制に関する部分をご紹介します。

中小企業向け税制の概要

 平成29年度税制では、中小企業向け税制については大きなインパクトのある改正はありませんでした。法人税全体についても小粒な改正の年でした。一般的に中小企業向けの税制と呼ばれているものは下記の内容などです。

・中小企業向けの軽減税率

・法定繰入率による貸倒引当金の損金算入

・欠損金の繰越控除について所得の全額について利用可能

・欠損金の繰戻還付

・留保金課税の不適用

・少額減価償却資産の特例

・投資促進税制

・所得拡大税制や研究開発費税制の上乗せ措置等

  上記の中でも、軽減税率、繰越欠損金、少額減価償却資産の特例などは、中小企業というより零細企業と呼ばれる規模の法人でもフル活用しているように思えます。また、地方税の話になりますが、外形標準課税の適用がないなどもメリットとして言われます。

中小企業の範囲

 法人税法上、中小法人等に該当するか否かの判断は、資本金が1億円以下か否かが基本となります。資本金が1億円以下なら中小企業扱いしてもらえる可能性があります。ただし、資本金5億円以上の大法人の100%子会社など一定の場合には、大法人と同じ扱いになります。

 また、法人税法上は中小法人等に該当する場合に、全ての中小企業向けの税制が適用できるのかというと、そうではありません。条文上は、中小法人等という言葉以外に、中小企業者という言葉を利用しています。中小企業者に該当するためには、資本金が1億円以下で、大規模法人(資本金1億円超の法人)の子会社でない場合等か、資本若しくは出資を有しない法人で従業員数千人以下の場合などが該当します。また、中小企業者”等”という場合には、農業協同組合など組合が含まれます。それ以外にも、特定中小企業者という言葉も登場します。

平成29年度税制改正による改正点

①中小企業向け措置法の適用要件の見直し

 中小企業向けの租税特別措置法の適用を受けるための要件として、3年間の平均所得金額が年15億円以下であることが追加されます。

平成31年4月1日以後開始事業年度から適用されます。

②投資促進税制

 中小企業投資促進税制と呼ばれる、取得価額の30%相当額の特別償却、または、特定中小企業者等についての7%の税額控除については、対象資産から器具備品を除外して、2年間延長されます。

 中小企業投資促進税制の上乗せとして位置づけられていた生産性向上設備等に係る即時償却については、その適用範囲に全ての器具備品及び建物附属設備を含めて、中小企業経営強化税制として改組されます。本制度では、即時償却、または、7%(資本金3千万円以下は10%)の税額控除との選択適用となります。

 商業・サービス業・農林水産業活性化税制についても、2年間延長されることになりました。30%の特別償却、または、7%の税額控除の選択適用と、制度の内容は従来通りです。本制度であれば、器具備品等についても適用可能です。

 器具備品については、中小企業経営強化税制、若しくは、商業・サービス業・農林水産業活性化税制での適用となるため、工業会・経済産業局の確認、あるいは、経営革新等支援機関等からの助言が必要となるため、結果としての利用ではなく、事前に準備が必要となります。

 

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