税務最新情報

2016年11月21日号 (第307)

年末調整 改正点について

 みなさん、こんにちは、寒くなってきましたね。寒くなるタイミングでインフルエンザの予防接種を受けるのが恒例なのですが、今年は事情があって、まだ接種できていません。職業柄、確定申告時期がインフルエンザの流行時期と被るので、必ず受けるようにしています。

 さて、今回は、年末調整に関してですが、改正点について、ご紹介します。

非課税限度額の引き上げ

 一か月あたりの通勤手当、あるいは定期券代の金額が15万円までは非課税となりました。これは、平成28年1月1日以後に支払われるものからの適用です。

 改正前は一か月あたりの非課税限度額が10万円でしたから、一か月あたり5万円の限度額アップとなります。趣旨としては、通勤圏を広げることで、一極集中を緩和するというものです。ただ、実務的には、どのくらい適用になる人がいるのか疑問です。私が関与している中小企業では、給料の他に通勤費として15万円を払う余裕がないケースがほとんどです。仮に、支払えたとしても、社内で通勤費の限度額を定めていて、実際には今回の改正が影響するケースは少ないと思います。逆の見方をすれば、レアケースだからこそ間違いが起きやすいので注意が必要です。

 多くの場合、年末調整は、給与計算ソフトか年末調整ソフトを用いると思います。給与計算ソフトの最新バージョンであれば非課税通勤費の金額を自動判定してくれるので間違いが起きにくいと思います。一方で、年末調整ソフトだと、非課税通勤費を直接入力するか、そもそも入力すらしないという仕組みになっているので、担当者が意識しておかないとミスの原因となります。

国外に居住する扶養親族に関する取扱い

 平成28年より非居住者である親族が扶養親族の場合には、「親族関係書類」と「送金関係書類」を源泉徴収義務者に提出又は提示する必要があります。詳細は、下記をご覧ください。  

参照:https://www.tohoren.or.jp/taxinfo/201510201883.html

 本来は、平成28年1月の給与支払時期までに、提出又は提示が済んでいるはずですが、まだという場合は、年末調整に間に合わせましょう。提出又は提示となっていますが、実務的にはコピーを保管しておくべきだと思います。法律的には、税務調査の際に、確かに提示を受けましたと源泉徴収義務者が回答すればよいのですが、いらぬ詮索を受けないようにするというのが実務的な配慮です。

 外国人の労働者が多くいるような場合は、けっこう手間となります。また、帰国した際に生活費を手渡ししているというような場合は要件を満たさなくなるので、送金記録の事実を作ってもらうことがポイントとなります。

マイナンバー関係

 マイナンバーの記載に関して情報が錯綜しているので注意が必要です。昨年まで、マイナンバーの記載が必要とされた書類が、いつのまにかマイナンバーの記載が不要となっています。古い雑誌や書籍を参考にしていると間違いが起こるので注意が必要です。

 具体的には、保険料控除申告書、配偶者特別控除申告書、住宅借入金等特別控除申告書へは、マイナンバーの記載が不要となりました。

 なお、扶養控除等申告書へはマイナンバーの記載が原則として必要となります。しかし、国税庁のFAQで、「余白に「個人番号については給与支払者に提供済みの個人番号と相違ない」旨を記載した上で、給与支払者において、既に提供を受けている従業員等の個人番号を確認し、その旨を扶養控除等申告書に表示」すれば、直接扶養控除等申告書へのマイナンバーの記載が不要となります。

 マイナンバーを記載した書類は保管だけでなく、法定保存期間経過後は廃棄する必要があるため、一括管理しておき、極力会社保存の書類への記載をしない方が管理上は有効です。可能な限り一括管理する方向で運用することをお勧めします。

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