税務最新情報

2015年11月02日号 (第275)

タワーマンション節税など相続税に関する話題

 みなさん、こんにちは、総理大臣が消費税率10%引き上げ時に軽減税率を導入するようにと自民党税調の会長内定者に指示したとの報道が10月中旬にありました。その後は、軽減税率ありきとの報道で溢れている状態ですが、内容に関しては、具体的な形が見えていない段階です。もう少し具体的な話になってきたら、ご紹介したいと思います。
 さて、今回は、新聞報道で注目を浴びているタワーマンション節税を含め、相続税に関するお話をご紹介していきます。

タワーマンション節税とは

 一般の新聞などでも紹介されているので、耳にされた方も多いと思いますが、タワーマンション節税と呼ばれる節税手法が 、ここ数年、注目されてきました。
 簡単に説明すると、タワーマンションの高層階などを購入すると、実際に売買される価格と、相続税の評価額で大きな差額 が出るので、相続税対策のためにタワーマンションを数億円で購入しても、相続税の評価額は数千万円となり、結果として相 続税が節税できるというものです。問題となるのは、相続税は低く評価されたとしても、実際に処分すれば購入した時点と概ね同じ金額で売買できてしまうので、相続税だけ有利になるという特徴があります。

タワーマンション節税は安全な方法なのか

 さて、相続税が大きく有利になると報道されたタワーマンション節税ですが、安全な手法なのかというと、決して安全では ありません。税理士の業界では、平成23年7月に、タワーマンション節税が否認された裁決があるので、絶対に安全な方法 ではないというのが一般的な解釈です。また、裁決にはいたらなくても、タワーマンション節税を実施したところ、税務署から修正申告を求められるという事案は多くあると思われます。
 なお、今年の7月に「タワーマンション節税に関する規制がパブリックコメントに」という報道がありましたが、現段階ではパブリックコメントに付されていません。現実に、住宅として利用している場合や、節税目的でない取得の場合への対応など、通達での線引きが難しい部分がありますし、通達を参考に抜け道を探すことなども考えられるので、意外と難しいのかもしれません。
 タワーマンション節税は、財産評価基本通達による評価が実際の取引価格に比べて低くなることに原因があるのですが、財産評価基本通達6では、「この通達の定めによって評価することが著しく不適当と認められる財産の価額は、国税庁長官の指示を受けて評価する。」という取扱があり、実務は著しく不適当であることを根拠に運用されているようです。

最近の相続

 タワーマンション節税の話から内容が変わります。今年になって亡くなった方の相続税から基礎控除が小さくなりました。
 実際、従来の年に比べて随分と相続税の仕事が増加したという感覚があります。そして、金額的にも基礎控除が小さくなったことによって、申告義務が発生しているという案件が多いように感じます。
 相続税の申告が必要となるのは、遺産総額から債務額などを控除した金額が、基礎控除を超える場合です。なお、申告義務はあるけれども、配偶者の税額軽減や小規模宅地の評価減を受けることで、結果として相続税がかからないケースもあります。
 従来は、相続税がかかる人はごく僅かというイメージでしたが、今年の相続を見ていると、思いの外、相続税の申告が必要な人が増えているように感じます。都心で、貸家をもっているケース、首都圏で農地を持っているケースなどでは、相続税がかかるか否かについて、ぜひご検討ください。同じ金額を支払うにしても、納税額が100万円を超えることが多いので、予想しているのと予想していないのでは、大きな違いです。

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