税務最新情報

2015年02月10日号 (第249)

地方創生・国家戦略特区

 みなさん、こんにちは、本格的に確定申告シーズンに突入します。今年の所得税の確定申告では、生産性向上投資促進税制と所得拡大税制を利用できる点が目新しいです。制度の内容は、法人税の制度として、何度かお伝えしましたが、所得拡大税制は、個人事業でも適用されるケースが多くありそうなので、適用忘れに気をつけてください。
 さて、今回は、税制改正大綱で、地方創生・国家戦略特区についてご紹介していきます。

地方拠点強化税制

 地域再生法の改正を前提に、以下のような措置が講じられます。新聞で、大手メーカーが地方に拠点を移すという報道がされており、地方でも期待が高まっています。建物について特別償却あるいは税額控除ができるので、金額的な影響も大きなものになります。

(1) 地方拠点建物等を取得した場合の特別償却又は税額控除制度の創設

 青色申告法人で地域再生法の改正法の施行の日から平成30年3月31 日までの間に地域再生法の地方拠点強化実施計画について承認を受けたものが、その承認の日から2年以内に、実施計画に記載された建物及びその附属設備並びに構築物で、一定の規模以上のもの(一の建物及びその附属設備並びに構築物の取得価額の合計額が2,000 万円以上(中小企業者は1,000 万円以上))の取得等をして、その事業の用に供した場合には、その取得価額の15%(一定の場合は25%)の特別償却とその取得価額の2%(一定の場合は4%)の税額控除との選択適用ができる制度です。税額控除を選択した場合は、当期の法人税額の20%が上限とされます。
 
なお、平成29 年3月31 日までの間に地方拠点強化実施計画について承認を受けた法人が取得等をしたものについては、その特別償却とその取得価額の4%(一定の場合は7%)の税額控除との選択適用ができることとして、早い段階で動けば優遇される取扱いがあります。
 地方税の計算では、特別償却については法人住民税及び事業税に、税額控除については中小企業者等に係る住民税について適用されます。

(2) 雇用促進税制の拡充

 雇用促進税制については、下記の優遇措置が講じられ、従来の雇用促進税制の要件を満たしている場合には一人当たり10万円の上乗せ、従来の要件を満たしていない場合でも減額はされるものの税額控除が可能で、さらにその後の年度にも税額控除されるという内容です。地方での雇用拡大に大きな期待が寄せられています。

イ 青色申告法人で地域再生法の改正法の施行の日から平成30 年3月31 日までの間に地方拠点強化実施計画について承認を受けたものが、その承認の日から2年以内の日を含む事業年度において、実施計画に従って移転又は新増設をした特定施設である事業所における増加雇用者数(法人全体の増加雇用者数を上限)に次の場合の区分に応じ次の金額を乗じた金額の税額控除ができる措置を講じられます。

(イ)現行の適用要件を満たす場合 50 万円

(ロ)現行の適用要件のうち雇用者増加割合が10%以上であることとの要件以外の要件を満たす場合 20 万円

(注)上記イの措置の適用を受ける場合で上記イ(イ)に該当する場合には、現行の雇用促進税制の適用の基礎となる増加雇用者数から、この措置の適用の基礎となる増加雇用者数が控除されます。

ロ 青色申告法人で地域再生法の改正法の施行の日から平成30 年3月31 日までの間に地方拠点強化実施計画(その法人の特定施設の特定地域から大都市等以外の地域への移転に関するものに限る)について承認を受けたものが、その承認の日から2年以内の日を含む事業年度(以下「対象年度」という)において上記イの措置の適用を受ける場合には、対象年度のうちその適用を受ける事業年度以後の各事業年度(その特定施設である事業所における雇用者数又は法人全体の雇用者数が減少した事業年度以後の事業年度を除く)において、対象年度のうち当該事業年度以前の各事業年度のその特定施設である事業所における増加雇用者数の合計数に30 万円を乗じた金額の税額控除ができる措置を講じられます。

(注)上記ロの措置は、事業主都合による離職者がある場合及び風俗営業等を行っている場合には、適用されません。

 ただし、上記イ及びロによる控除税額は、当期の法人税額の30%から現行の雇用促進税制による控除税額と上記①の税額控除制度による控除税額との合計額を控除した残額を上限とします。
 地方税の計算では、中小企業者等に該当する場合は、税額控除後の法人税額を基礎に法人住民税を計算することになります。

国家戦略特区

 国家戦略特別区域において機械等を取得した場合の特別償却等又は法人税額の特別控除制度について、国家戦略特別区域法令の改正を前提に、次の見直しが行われます。

  1. 特定中核事業に革新的な情報サービスを活用した農業の生産性向上に係る研究開発に関する事業が加えられます。
  2. 特定中核事業以外の事業にインターナショナルスクールの整備に関する事業を加えた上、対象資産にその事業の用に供される貸付用の建物等が加えられます。

 また、法人の一般の土地譲渡益に対する追加課税制度の適用除外措置について、国家戦略特別区域法の改正を前提に、対象に、国家戦略特別区域内における認定区域計画に定められた同法の特定事業に係る一定の要件を満たす再開発事業を行う民間事業者に対する土地等の譲渡で当該譲渡に係る土地等が当該再開発事業の用に供されるものが加えられます。



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