税務最新情報

2015年01月13日号 (第246)

平成27年度税制改正大綱が公表

 みなさん、明けましておめでとうございます。経営者の皆様におかれましては、お正月にゆっくりされた方もいらっしゃれば、かき入れ時とばかりに仕事に忙殺されていた方もいらっしゃることと思います。今年が皆様にとって、良い年となることを祈願しています。
 さて、平成26年12月30日に、平成27年度税制改正大綱が公表されました。今回は、大綱の内容について、ダイジェスト的にご紹介することにします。

◆法人税の方向性が明確に!

 法人税率の引き下げが折り込まれましたが、それ以上に、今後の方向性が明らかにされたところが興味深い内容となっています。
 法人税率が25.5%から23.9%に引き下げとなります。実効税率という視点では、現行が34.62%ですが、平成27年度32.11%、平成28年度31.33%と方向付けており、利益が出ている会社を応援する姿勢が見て取れます。また、少し先をみると、実効税率を20%台まで引き下げ、一方で課税ベースを拡大するために、外形標準課税の強化、減価償却の定額法への一本化、法人事業税の損金不算入、租税特別措置法のゼロベースでの見直しなどが検討されています。
 上記税率の引き下げ以外では、下記のようなものが気になるところです。

  • 中小法人等以外では、平成27年4月開始事業年度から繰越欠損金の限度額が80%から65%へ、平成29年4月開始事業年度には50%に縮小されます。
  • 平成29年4月開始事業年度から、繰越欠損金の利用期間が9年から10年に延長されます。
  • 会社支配目的でない株式保有について受取配当金の益金不算入の割合が50%から20%に縮小されます。
  • 外形標準課税において、付加価値割と資本割りのウエイトが高くなり、一方で所得割のウエイトが低くなります。

所得税関係

 注目されていた、配偶者控除関連の変更は見当たりませんでした。制度の拡充としては、未成年者向けのNISA制度が設けられます。全く新しい制度として、海外へ移住する場合に、保有する有価証券等の含み益に課税する仕組みが創設されました。
 ふるさと納税は、地方創生の推進につながるので、控除額の上限を引き上げ、確定申告不要な「ふるさと納税ワンストップ特例制度」が設けられます。
 国外に多数の扶養家族がいる場合にその確認が難しいことが問題視されていました。そこで、日本国外に居住する親族に係る扶養控除等の書類の添付等が義務化されます。

相続税・贈与税関係

 平成27年から相続税の基礎控除が下がるため、対策をされている方も多くいらっしゃいますが、今年の改正を見ると贈与が随分しやすくなったように思われます。
 直系尊属からの住宅資金の場合、消費税10%段階であれば、良質な住宅用家屋を取得するための資金なら3000万円までが非課税となります。
 20歳以上50歳未満の者へ、結婚・子育て資金の支払いに充てるために、直系尊属が1000万円までの金銭等を金融機関に信託した場合は、贈与税を課税しないという制度が設けられました。教育資金の贈与と似た制度ですが、贈与を行った者が死亡した場合は、相続税に組み込まれるため相続税対策としてのメリットは薄くなります。

消費税関係

 平成29年4月から消費税率が10%に引き上げられます。それに伴い、転嫁対策措置法も平成30年9月30日まで延長されることになりました。
 外国人旅行者向けの輸出物品販売場が免税手続カウンターを設置する事業者に手続を代行させる制度及び外航クルーズ船が寄港した際に臨時販売場を輸出物品販売場とみなす制度が設けられ、今まで以上に外国人旅行者向けの販売が行いやすくなります。
 外国事業者がインターネットを通じて日本の消費者へ向けての電子書籍や音楽の配信などの役務提供ついて、日本の消費税が課税されることになります。

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