税務最新情報

2014年06月20日号 (第227)

現金残高が合わないという問題

 みなさん、こんにちは、税制改正の時期ではありませんが、自民党の税制調査会では、法人税改革についての議論がなされ、与党税制協議会では消費税の軽減税率に関する検討が行われています。法人税については、課税ベースの拡大、税率の引き下げなどが議論されているようです。消費税については、軽減税率を導入するか否かを決定するための論点整理です。
 さて、今回は、直接的に税務の話題ではないのですが、実務で現金が合わないとか、棚卸の数字がどうもおかしいという話しが登場します。今回は、現金が合わないケースについてご紹介していきます。

真面目に帳簿を付けていても合わなくなるのが現金残高

 現金出納帳を丁寧に記帳しているけれども、それでも現金が一致しないとか、レジの金額と現金残高が一致しないと言うことは、相当注意深く処理を行っていても起こります。人間のやっていることなので、どうしても釣り銭の間違いやレジの打ち間違いなどが起こりえます。また、記帳の漏れや間違いなども起こります。簿記の学習で、現金過不足という勘定科目が登場するのは、真面目に帳簿を付けていても合わないことが前提だからです。

定期的に実際残高と帳簿残高の一致を確認することが重要

 現金の実際残高と帳簿残高のズレの原因としては、帳簿の付け方が間違っている場合や記帳漏れ、現金の受け渡しを誤ってしまった場合、不正が行われた場合などが想定できます。いずれも起きてはいけないことですから、防止する意味でも、実際の現金残高と帳簿上の現金残高を突き合わせることは実務上重要です。
 では、どのくらいの頻度で、現金の実際残高と帳簿上の残高を突き合わせる必要があるかというと、例えば現金商売で現金が動く場合には、数時間ごとにレジにある現金残高とレジペーパー上の残高を合わせるという作業が行われています。また、金融機関などでは、毎日数字を合わせるという作業を行っているはずです。
 あまり現金の動きがない会社でも、週に1回程度は、現金の実際残高と帳簿残高を突き合わせ作業を行うべきです。

現金出納を行う者と帳簿を付ける者を別にしたほうが良い理由

 一般的には、現金の出納を行う人と、帳簿を付ける人を別けたが方が良いといいます。現金の出し入れと帳簿付けを同じ人が行う場合は、私的な領収書などを経費に紛れ込ませて、会社のお金を着服することが可能となってしまいます。ひどい場合には、偽の領収書などで多額の横領などが起こりうる可能性があるからです。
 現金出納を行う人と帳簿を付ける人を別けておけば、少なくとも現金の引き出しをする際に他人のチェックが入ることになり、不正が起こりにくくなる効果があります。人員の確保自体にもコストがかかりますが、任せきりにする場合でも、第三者のチェックが入る仕組み作りが重要です。

適正な記帳が行われない場合のデメリット

 税金の申告を行うためだけに、領収書だけ集めておいて、とりあえず帳簿を事後的に作るという実務も行われています。しかし、このような場合には、存在する資料でしか帳簿上の現金残高は作成されませんから、領収書のでない経費が漏れるなど、正しい計算結果は期待できません。
 ひどい場合には、手元の現金が数万円しかないのに、帳簿上は数百万と計算されてしまうとか、現金残高がマイナスになってしまうなどという結果があります。もちろん、丁寧に原因を探していけば、ある程度は問題解決できる場合もありますが、完全に解決に至ることは少ないと考えられます。例えば、小さな横領などについては、発見されないという事態が起こりえます。
 帳簿を正しく付けることは、税金の申告をする上でも必要ですが、会社の財産を守る意味でも重要です。会社のために正しく帳簿をつけましょう。

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