東法連ニュース

第2018年(平成30年)12月号 第394号

【税を考える週間】新事業承継税制の背景とより実用的になった内容を解説
――――協賛講演会を開催

 東法連では10月24日、TKP市ヶ谷カンファレンスセンターで、「税を考える週間」協賛講演会を開催し、各会の税制委員ら約80名が参加した。

 青栁晴久委員長(四谷法人会会長)のあいさつの後、講師の野村資産承継研究所理事長の品川芳宣氏から、「新事業承継税制とそれを踏まえた事業承継対策」をテーマに講演があった。

あいさつする
青栁晴久委員長

講演する
品川芳宣氏


 講演では、新しくなった事業承継税制について、制定の背景、その要旨と論点、他の事業承継対策などについて解説した。

 制定の背景としては、統計資料などを基に以下を指摘した。
⑴中小企業者の大幅減少(大廃業時代の到来)。2009年から5年間で40万者減少した。
⑵経営者の高齢化と後継者不足。一番多い経営者年齢が、1995年の47歳から66歳になった。
⑶民法上の均分相続・遺留分制度。非後継者にも株式が相続されるようになった。
⑷資産課税の強化。

 制度の内容については、既存制度と比較して解説、相続税の納税猶予税額が、80%から100%になるなど、より使い易く実用的になったことを紹介した。

 その他の事業承継対策としては、⑴相続時清算課税などの税法上の対策、⑵無議決権株式等の種類株式や信託、生命保険など私法上の対策を紹介し、対策が多様化しているため、新事業承継税制を踏まえた事業承継対策の必要性を説明した。

熱心に聴き入る参加者

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