東法連ニュース

第2017年(平成29年)5月号 第375号

大法人を対象に
調査部所管法人セミナーを開催
~約200法人から経理担当者など390名参加~

あいさつする北迫秀樹副会長

 東法連は315日、ベルサール六本木コンファレンスセンターで第1回調査部所管法人セミナーを開催した。対象は、芝及び渋谷法人会、東法連第2ブロック所属法人会(6会)の管轄地域内に所在する国税局調査部所管法人(原則として資本金額が1億円以上の法人)である。

 当日は、対象となる約200の法人から経理担当者など約390名が参加した。

 講演に先立ち、北迫秀樹東法連副会長(芝法人会会長)が、「このセミナーは、法人会が国税当局との連携強化を目指し、新たな税関連事業として開催するものである。皆様には、税制税務に関する理解を深め、今後の企業経営、内部管理体制の構築に役立てていただければ幸いである。」とあいさつした。

◆企業の税務コンプライアンスの維持・向上に努める

 第一部では、東京国税局調査第一部長の山崎博之氏が「税務行政の現状と課題」と題し、申告納税制度が適正・円滑に機能するために、大法人の税務コンプライアンスの維持・向上に努める取り組みについて説明した。

講演する山崎博之氏

 具体的には、税務上誤りが生じやすい事項を取りまとめた確認表を配布し、申告書の自主点検と税務上の自主監査を促進させる。調査の際、税務に関するコーポレートガバナンスの状況を確認し、良好であれば次回までの調査間隔を延長するなどのケースを紹介した。

 確認表について、調査部所管法人以外の税務署所管法人においては、法人会作成の「自主点検チェックシート」の活用が考えられると話した。

 第二部では、同調査第一部国際情報第一課の石川隆之国際税務専門官が「移転価格税制の文書化制度」について、調査審理課の牧迫洋行主査が「平成28年度税制改正の留意点」についてそれぞれ説明した。

熱心に耳を傾ける参加者

◆参加法人の約半数は未加入企業 法人会への理解を期待

 調査部所管法人セミナーは、税務署を通し国税局との調整が必要なため、全ての会が行っているわけではなかった。そこで、東法連が直接国税局と調整し、少数の会に限定して順次開催することになった。次回は5月25日に第4、6ブロックを対象に新宿京王プラザホテルで開催する。

 今回参加した法人の約半数は法人会未加入企業であった。資料に法人会パンフレットを加え、講師からも法人会について説明があった。セミナーへの参加を機会に、法人会への理解につながればと期待している。

 

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