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2026年01月05日号 (第562)

令和8年度税制改正大綱が公表

 新しい年を迎えました。今年も頑張りましょう。税制改正大綱が昨年12月19日に公表され、26日に閣議決定されました。今回は、税制改正大綱についてご紹介していきます。

基礎控除等の変更

 報道等で最後まで論点となっていた基礎控除等については、基礎控除104万円、給与所得控除74万円となりました。給与所得者であれば、基礎控除と給与所得控除を合計した金額の178万円までは、所得税がかからないことになります。給与収入に応じた基礎控除は下記のとおりで、給与収入665万円以下までは、一律で104万円の基礎控除となり、幅広い層の方が恩恵を受けることになります。

給与収入基礎控除
665万円以下104万円
850万円以下67万円
2,545万円以下62万円
2,595万円以下48万円
2,645万円以下32万円
2,695万円以下16万円
2,695万円超

 基礎控除の変更に合わせて、同一生計配偶者及び扶養親族の所得要件が、58万円から62万円に引き上げられます。ひとり親控除についても、子の所得要件が58万円から62万円に引き上げられます。

 少し残念なのは、所得税はかからなくても住民税は課税されてしまうこと、また、社会保険については130万円の壁が残ったままなので、逆転現象の問題が解決されていない点です。

少額減価償却資産の特例

 少額減価償却資産の特例について、継続の話は大綱公表前から報道されていましたが、金額基準が30万円未満から40万円未満に引き上げられました。中小企業にとってはインパクトのある改正です。

賃上げ税制

 賃上げ税制は縮小傾向で、大企業向けは廃止、中小企業向けは教育訓練費の増加に伴う上乗せ措置がなくなります。

インボイス制度の経過措置関係

 2割特例は予定通り廃止されます。しかし個人事業者限定で、令和9年と10年は3割特例として新たな経過措置が用意されました。

 また免税事業者からの仕入れについて、令和8年10月からは控除割合が50%になる予定でしたが、下記の通り緩和されます。

期間控除割合
令和8年10月1日から令和10年9月30日まで70%
令和10年10月1日から令和12年9月30日まで50%
令和12年10月1日から令和13年9月30日まで30%

貸付不動産の評価

 相続税の計算をする際の財産評価ですが、以下の通りの改正があります。

①被相続人等が課税時期前5年以内に取得した一定の貸付用不動産は、課税時期における通常の取引価額に相当する金額によって評価されます。

②不動産の小口化商品の対象とされている貸付用不動産については、その取得の時期にかかわらず、課税時期における通常の取引価額に相当する金額によって評価されます。

暗号資産の譲渡が分離課税に変更

 暗号資産取引業を行う者に対して暗号資産の譲渡等をした場合、その譲渡等による譲渡所得等について、他の所得と分離して20%(所得税15%、個人住民税5%)の税率により課税されます。また譲渡損失が生じた場合に、3年以内の繰越控除が認められます。

償却資産の免税点引上げ

 償却資産に係る固定資産税の免税点が、150万円から180 万円に引き上げられます。

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