税務最新情報

2025年11月04日号 (第556)

ID・パスワードの新規発行停止

 みなさん、こんにちは。10月の中旬ごろから急に寒くなり始めました。9月との温度差がありすぎて、一層寒く感じます。風邪をひかないように気をつけましょう。

 さて今回は、10月1日よりe-TaxにおけるID・パスワードの新規発行が停止されたことについて、ご紹介していきます。

マイナンバーカードの活用の推進

 これまで、国税庁ホームページの「確定申告書作成コーナー」から電子申告を行う方法としては、①「マイナンバーカード方式」と②税務署が本人確認を行った上で発行するIDとパスワードを利用した「ID・パスワード方式」の2つの方法がありました。国税庁によれば、「ID・パスワード方式については、マイナンバーカードが普及するまでの暫定的な対応」だったとのことで、マイナンバーカードの保有率が8割となったことを踏まえ、令和7年10月1日より、今後新たにe-Taxで申告される方に対して、「ID・パスワード方式」で使用するID・パスワードの新規発行を停止することとしたそうです。

 今年の12月2日からマイナ保険証しか利用できなくなり、通常の保険証は利用できなくなる予定です。この点については、クライアントとの話題によく上がりますが、確定申告についても同じ流れとなっています。

マイナンバーカードがない場合

 マイナ保険証については、マイナンバーカードを保有していない人には資格確認書が送付され、資格確認書の掲示で医療機関を受診することが可能です。

 一方で、確定申告を新たに行う場合、マイナンバーカードを保有していない場合はどうしたら良いのかについて、国税庁のサイトでは下記のような記載がありますが、やや曖昧です。

https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/shinkoku/pdf/idpw20251001.pdf

○ 既に「ID・パスワード方式」の届出をされている方は、引き続き「ID・パスワード方式」をご利用いただけます。なお、今後の「ID・パスワード方式」に関する対応については、改めてご案内することを予定しています。
(注) e-Taxをご利用いただくために必要な利用者識別番号(半角16桁の番号)の新規取得やe-Taxへのログインは、引き続き可能です。

 上記から読み取れるのは、これまで「ID・パスワード方式」を利用していた人は継続して利用でき、また利用者識別番号の取得は可能という点です。「今後の「ID・パスワード方式」に関する対応については、改めてご案内することを予定しています。」がどうなるのかははっきりしませんね。

 利用者識別番号については「e-Taxの開始(変更等)届出書」という書面を提出して取得するという、本来の手続で行うことになるのかもしれません。この開始届出書を提出すれば利用者識別番号を取得できますし、パスワードは自分で決めることが可能ですから、手間が増えますがそちらへ誘導するのかもしれません。

 

 マイナンバーカードを持っていないと、何かと不自由が生じる時代になってしまいました。

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