税務最新情報

2021年11月01日号 (第413)

電子計算機を使用して作成する帳簿書類関係

 みなさん、こんにちは、あっという間の選挙でした。飲食店等の全面解禁の時期と重なり、街が騒々しい感じでした。

 さて、今回は、電子帳簿保存法に関する内容で、大きく分類すると①電子計算機を使用して作成する帳簿書類関係、②スキャナ保存関係、③電子取引関係に分けられますが、①の部分についてご紹介をしていきます。

電磁的記録とは

 電子帳簿保存法において、電磁的記録とは、情報がハードディスク、コンパクトディスク(CD)、DVD、磁気テープ、クラウド(ストレージ)サービス等に記録・保存された状態にあるものをいいます。特に、クラウド上に記録された場合でも、会社が電磁的記録を行っていることになります。

市販の会計ソフトを利用している場合の帳簿の保存

 従来は、市販の会計ソフトを利用している場合でも、税務署長の承認を受けない限りは、帳票を紙で出力して保存する必要がありました。令和4年1月以降は、一定の要件を満たす場合には、紙による保存に代えて電磁的記録による保存が認められることになります。

 市販の会計ソフトを利用して、普通にデータが保存されていれば紙への印刷は不要になります。細かな要件としては下記のとおりとなります。

①優良以外の帳簿(事前承認を受けていない場合の電磁的記録)

・電子計算機処理システムの概要書の備付け

 実際に紙のマニュアルではなくても、ヘルプなどで表示できれば問題なく、一般的な市販会計ソフトを利用していれば問題にならないと思われます。

・見読可能装置の備付け等

 簡単に言えば、ディスプレイやプリンタ等を普通に用意していれば大丈夫です。

・ダウンロードの求めに応じること

 難しい表現ですが、税務調査の際に必要と言われた部分について、切り出してデータで税務職員が持ち帰れる状態、あるいはプリントアウトできる状態になっていれば良いものと思われます。通常の市販会計ソフトであれば問題はないと思われます。

②優良帳簿

 一定の国税関係帳簿について優良な電子帳簿の要件を満たして電磁的記録による備付け及び保存を行い、税務署長の承認を受けることで、その国税関係帳簿に記録された事項に関し申告漏れがあった場合に、過少申告加算税が5%軽減される措置が整備されます。

 従来の電子帳簿保存法の要件を満たしている場合には、優良な帳簿という位置づけに格上げされます。なお、従来から電子帳簿保存法の承認を受けていた場合でも、新たに承認を受ける必要があります。

 優良帳簿の承認を受けるためには、上の電子帳簿保存法の要件に加えて下記の要件が加わります。

・電磁的記録の訂正・削除・追加の事実及び内容を確認することができる電子計算機処理システムの使用

・帳簿間で記録事項の相互関連性の確保

・検索機能の確保

 これらについても、すべての会計ソフトが対応しているかは不明ですが、一般的な会計ソフトであれば、当然の機能で普通に対応していると思います。

 

 会計ソフト的には、電子帳簿保存法の要件を満たすことは可能だと思います。ただ、心理的に訂正・削除・追加の履歴が残ることに抵抗があるケースがあるようです。一方で、一定規模の会社であれば、内部的な牽制のために、訂正・削除・追加の履歴を残るようにしているので、事実上は優良な電子帳簿の承認を受けるための追加的な制約はないケースが多いと思います。

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