税務最新情報

2018年01月19日号 (第348)

法人税改正(情報連携投資促進税制)

 みなさん、こんにちは、源泉税の納期の特例を利用している場合は、1月20日(休日の関係で今年は22日)が7月~12月の源泉税の納期限です。遅れると、不納付加算税が10%と重いペナルティとなるので、期限内に納付するように気を付けましょう。

 さて、今回は平成30年度税制改正で創設される情報連携投資等促進税制についてご紹介していきます。

◆情報連携投資等促進税制の概要

 生産性向上の実現のための臨時措置法の制定を前提に、青色申告法人で、生産性向上実現のための臨時措置法の革新的データ活用計画の認定を受けた場合に、特別償却または税額控除を認める制度です。

①要件
 革新的データ活用計画の認定を受けた者が、生産性向上の実現のための臨時措置法施行の日から平成33年3月31日までの間に、その革新的データ活用計画に従ってソフトウェアを新設し又は増設し、そのソフトウェア(同時に取得又は製作した機械装置又は器具備品がある場合は、含んだ金額)の取得価額の合計額5,000万円以上の場合で、その「情報連携利活用設備」の取得等をし、事業の用に供した場合に認められる制度です。

②特典
 情報連携投資等促進税制は、要件を満たす場合に、特別償却か税額控除が受けられる制度です。特別償却の場合は、その「情報連携利活用設備」の取得価額の30%となっています。税額控除の場合は、二段階の制度になっています。前回、ご紹介した所得拡大税制で「平均給与等支給額から比較平均給与等支給額を控除した金額の比較平均給与等支給額に対する割合が3%以上であること」という要件がありましたが、この要件を満たしている場合には、「情報連携利活用設備」の取得価額の5%の税額控除(当期の法人税の20%が上限)で、所得拡大税制の要件を満たさない場合には、取得価額の3%の税額控除(当期の法人税額の15%が上限)という形です。

◆用語の解説

 情報連携利活用設備とは、上記のソフトウェア、機械装置、器具備品をいい、開発研究用資産は除かれます。なお、機械装置は、データ連携・利活用の対象となるデータの継続的かつ自動的な収集を行うもの又はデータ連携・利活用による分析を踏まえた生産活動に対する継続的な指示を受けるものに限られます。

 データ連携・利活用とは、革新的なデータ活用計画に基づく生産性向上の実現のための臨時措置法の革新的データ活用のうち下記の要件を満たすものです。

① 次のいずれかに該当すること
 他の法人若しくは個人が収集若しくは保有するデータ又は自らがセンサーを利用して新に取得するデータを、既存の内部データとあわせて連携し、利活用すること。
 同一の企業グループに属する異なる法人間又は同一の法人の異なる事業所間において、漏えい又は毀損をした場合に競争上不利益が生ずるおそれのあるデータを、外部ネットワークを通じて連携し、利活用すること。

② 次の全てが行われること
 上記①イの各データ又は上記①ロの各データの継続的かつ自動的な収集及び一体的な管理
 上記①イの各データ又は上記①ロの各データ同士の継続的な連携及び分析
 上記ロの分析を踏まえた生産活動に対する継続的な指示

③ 上記②イからハまでを行うシステムのセキュリティの確保等につきセキュリティの専門家が確認をするものであることその他の要件を満たすこと

 税制改正大綱だけを読むと、わけがわからないように感じますので、具体的な事例を考えてみます。例えば、マイナンバー導入の際に、マイナンバーカードにお薬手帳の機能を追加するというような報道がなされていました。医療機関がマイナンバーカードにあるお薬手帳の情報を使って、処置を行うなどが情報連携利活用の一つの事例です。あるいは、外国人観光客が、輸出免税物品購入履歴をパスポートのICカードに蓄積して、税関で確認作業を行うなどの使い方も考えられます。さらに、別の言葉を使うと、AIの活用あるいはIoTと呼ばれる分野でしょうか。例えば、自宅でドアが開いた状態になっていたら、携帯にメッセージが入るとか、実家で父が朝食の準備をした気配がなかったら連絡が入る仕組みなど・・・特定の情報あるいは事象とインターネットを絡み合わせた、その情報の利用といった仕組みと考えていただけるとよいと思います。もっと先のことを考えると、自動車のAIによる自動運転のためのインフラも含まれてきます。

 

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