税務最新情報

2026年04月01日号 (第571)

令和8年度税制改正 法人税①

 みなさん、こんにちは。いよいよ新年度を迎えました。3月決算法人の方々におかれましては決算作業で非常に忙しい時期に突入しますが、体調に留意して乗り切っていきましょう。
 さて今回は、令和8年度税制改正のうち、法人税の1回目となります。

少額減価償却資産が40万円未満までに変更

 中小企業向けの「少額減価償却資産の特例」について、適用期限が令和11年3月末までに延長されました。さらに、その年の経費として一括で落とせる金額の上限が「30万円未満の資産」から「40万円未満の資産」にアップすることになりました。

 昨今の物価高の影響でパソコン等が30万円以上となるケースも増えており、実態に即した、使い勝手の良い改正と言えるでしょう。ただし、年間合計の限度額については300万円までで、従来と変更がありません。

 なお、この改正は令和8年4月1日以降に取得した資産から適用されます。

特定生産性向上設備投資促進税制の創設

 経済産業省の確認を受けた最新の機械やソフトウェアを導入した場合、「取得価額を全額経費にする即時償却」か、「税金そのものを安くする税額控除」か、どちらか有利な方を選べるという制度です。

 対象となるのは機械装置、工具、器具備品だけでなく、建物やソフトウェアまで幅広く含まれます。ただし、取得価額の合計額について中小企業等で5億円以上、中小企業以外の場合で35億円以上という制限があります。規模の大きい投資に限定されており、中小企業であれば工場を新設するようなケースが該当するのではないでしょうか。

 本制度は、産業競争力強化法の改正法施行日から令和11年3月までに経済産業大臣の確認を受け、確認後5年を経過する日までの期間内に事業の用に供した場合です。

研究開発税制

①重点産業技術試験研究費の額に係る税額控除制度の創設

 研究開発税制が複雑化しており全体像を説明するのが難しいのですが、新しい枠組みが設けられました。

 「産業技術力強化法」という法律に基づき、国から認定を受けた法人が重点研究については研究費の40%、特に重要な研究(特別重点)については研究費の50%の税額控除を受けられるという内容です。従来の控除率は2%から14%程度ですから、際立った優遇措置です。産業技術力強化法の施行日から令和11年3月までに認定を受ける必要があります。

②一般試験研究費の見直し

 令和9年4月以後開始する事業年度について、原則で10%の税額控除率を14%とする特例を3年間延長します。控除割合については、試験研究費の増加割合によって増加する仕組みになっています。なお、控除限度額は法人税額の25%ですが、研究費を7%超増加させた場合は最大5%の上乗せ措置、逆に減額させた場合は最大で5%の減額があります。つまり、増加させないと控除限度額が目減りする仕組みとなります。

③中小企業技術基盤強化税制の見直し

 基本的には従来の制度の延長ですが、大きな変更点としてその年に使い切れなかった控除額について、3年間の繰越しができるようになりました。

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