税務最新情報

2026年01月13日号 (第563)

令和8年度税制改正 所得税①

 みなさん、こんにちは。今回からしばらくの間は、税制改正大綱に基づく税制改正の内容について、個別にご紹介していきます。

基礎控除の引上げ

 基礎控除の引上げについては令和7年度税制改正で既に行われており、令和7年の年末調整でも還付金が増加し、驚かれている方がいました。令和8年度税制改正では、さらに基礎控除が引上げになっています。

 基礎控除と言っても、恒久的な取扱いの部分と特例部分の二層構造になっていて、特例部分については、現在のところ令和8年と令和9年の2年間の取扱いと、令和10年以降の取扱いで別に規定しています。

①恒久的な取扱い

合計所得金額基礎控除
2,350万円以下62万円
2,350万円超2,400万円以下48万円
2,400万円超2,450万円以下32万円
2,450万円超2,500万円以下16万円
2,500万円超0円

 恒久的な取扱い部分については、大部分の人の合計所得金額が2,350万円以下になるので、実質的に62万円と考えてよいと思います。

②特例部分(令和8年・9年)

合計所得金額令和8・9年
489万円以下42万円
489万円超665万円以下5万円

 合計所得金額で489万円は、給与収入で665万円ほどなので、特例部分が42万円を利用できる人の割合は多いと思います。

 所得金額によって変動するので説明が難しいですが、一般論としては上記の恒久的な取扱い部分62万円と、特例部分42万円を合わせた104万円が基礎控除と考えてよいと思います。

③特例部分(令和10年以降)

 大綱によれば、特例部分は令和10年以降、合計所得金額132万円以下の場合は、37万円としています。所得制限が厳しいので、普通に働いている場合の基礎控除は62万円を想定しているのかもしれません。少し先の話なので、再度変更されそうな部分です。

給与所得控除

 給与所得控除についても、恒久的な取扱い部分と特例部分の二層構造になっています。恒久的な部分が65万円から4万円引上げられ69万円、令和8年・9年の特例として5万円上乗せで、結論としては給与所得控除の最低保障額が74万となっています。

 

 大綱を読んでいると、恒久的な取扱いが最初に書かれていて、少し離れて特例部分の記載があるので、基礎控除と給与所得控除が結局いくらなのか非常にわかりにくくなっています。一般論としては、基礎控除104万円と給与所得控除74万を合計した給与収入178万円までは、所得税がかからない形になりました。

 ただ、給与収入178万円なら住民税はかかってきますし、社会保険料の130万円の壁は残ったままなので、実務的には130万円の部分が壁として残るのではないでしょうか。

記事提供
メールでのお問い合わせの際は、必ず住所、氏名、電話番号を明記してください。

過去の記事一覧

ページの先頭へ