税務最新情報

2014年10月10日号 (第238)

保険料の取扱いについて(5)

 みなさん、こんにちは、御嶽山の噴火については、衝撃的でした。お亡くなりになられた方、そのご家族の皆様には謹んでお悔やみ申し上げます。普通に家族連れの登山客が訪れる山で、噴火が起こるということに、やりきれなさと、リスク対策の難しさを感じました。
 さて、今回も保険に関する税務です。終身保険と、それ以外の保険関連商品についてご紹介していきます。

終身保険

 終身保険について、法人が契約を行い、被保険者を役員・使用人とした場合の、保険料の取扱いについては、下記のとおりです。

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 保険金について法人を受取人とする場合は、資産計上することになり損金扱いされません。一方で、保険金の受取人を、役員・使用人の遺族とする場合は、法人としては、役員報酬・給与として損金算入可能ですが、役員・使用人には給与所得として所得税等が課税されることになります。
 なお、終身保険に特約を付けた場合は、特約部分は、損金算入されることになります。
 個人的には、法人が税金対策で利用するタイプの保険ではないように思っています。ただし、一時払いの契約とすることで、解約返戻率を高くするなど、貯蓄の代替として利用しているケースなどは見受けられます。

ガン保険

 ガン保険は、法人が契約者となり、被保険者を役員・使用人、保険金受取人を法人とした契約形態の場合、平成24年4月26日までの契約であれば、保険料の全額について、損金として取り扱われていました。契約してから短期間で、解約返戻率が高くなる商品が多くの保険会社から節税の定番商品として販売されていました。
 しかし、平成24年4月27日以後の契約のものについては、保険期間の半分までは、2分の1だけしか損金算入できないとの取扱いとされ、従来ほどの節税効果が期待できなくなりました。
 現在は、養老保険のハーフタックスプラン、定期保険などと比較して、状況に合わせて、節税に利用するといった利用形態となりました。
 全額損金として取扱われなくなったことで、節税メリットは薄くなりましたが、契約から比較的短期間で、それなりの解約返戻率となるので、貯蓄性の高い節税商品として位置づけることが可能です。
 保険会社によっては、従来のガン保険に替わる商品として、全額損金となる保険商品を販売しているケースがあります。しかし、解約返戻率が高くなるまでに時間を要するなど、従来のガン保険ほど節税商品としては使い勝手が良くありません。この当たりは、課税庁とのイタチごっこで、節税効果が高い商品が販売されれば、規制されるということで、なかなか難しい事情があるようです。

経営セーフティ共済

 経営セーフティ共済は、独立行政法人中小企業基盤機構が扱っている共済制度です。本来の趣旨は、取引先の倒産などで、回収困難となった売掛金が生じた場合に、掛金総額の10倍までの資金を借りることができるというもので、連鎖倒産を防止することです。共済金の借入は、無担保・無保証人である点が特長です。
 経営セーフティ共済の掛金は、全額損金扱いとすることが認められています。また、解約する場合でも、掛金納付月数が12ヶ月以上ある場合は解約手当金が支払われることになり、掛金納付月数が40ヶ月以上の場合、掛金の100%が解約手当金として支払われます。
 全額損金算入で、40ヶ月掛金を支払えば100%の解約手当金というのは、独立行政法人が行う公的な施策であり、特別な取扱いと位置づけるべきです。生命保険ではありませんが、経営セーフティ共済が利用可能なら、節税対策としては、もっともお勧めの商品です。もちろん、本来の趣旨である連鎖倒産から会社を護るという意味でも大きな効果が期待できます

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