税務最新情報

2013年02月12日号 (第180)

中小法人の交際費枠の拡大

 みなさん、こんにちは、税理士の飯田聡一郎です。今年の税制改正大綱は、盛りだくさんですね。職業柄わくわくしてしまいます。
 しばらくは、今年の改正で取り上げられた内容について、単なる改正の解説に留まらず、実務で必要に応じて確認するための資料として利用できるような形で、ご紹介をしていきたいと思います。

 最初にご紹介するのは、交際費に関しての取扱いです。

◆中小法人の交際費枠の拡大

 中小法人の交際費について、支出する800万円以下の交際費を全額損金算入可能とすることになりました。平成25年4月1日以後開始する事業年度から適用になります。

 従来は、支出する交際費の金額の600万円までの90%相当額までを、損金算入することを認めていました。つまり、金額自体の枠が200万円大きくなり、損金不算入とされていた10%相当分も撤廃されることになったのです。

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 今後、中小法人では、交際費なのか会議費なのか、あるいは福利厚生費なのかの微妙な判断を考慮することなく、販売促進活動を強化することができます。

 ただし、交際費の枠が撤廃されたからといって、経営者が個人的に負担すべきものを、法人の費用として処理している場合には、当然に否認されることになるのでご注意ください。

 なお、今回の改正の交際費枠の取扱いについては、平成25年度のみの取扱いとされています。これは、元々の交際費に関する規定が、租税特別措置法で定められており、平成25年度までの時限立法となっていたためです。景気回復などに効果があり、この取扱いが延長されることに期待したいところです。

◆大法人等については従来通り

 交際費についての改正は、中小企業だけのもので、資本金1億円超の法人については、従来通りで全額損金不算入です。また、資本金等が5億円以上の法人等の100%子会社の場合も従来通り、交際費は全額損金不算入です。

 なお、大法人について、交際費を損金とすることが全くできないわけではありません。平成18年4月1日以後開始する事業年度からは、一定の交際費については、交際費等の範囲から除外する取扱いが認められています。

◆交際費等の範囲から除外される飲食費

 中小法人で損金算入が認められる交際費枠を超えている場合、あるいは損金算入される交際費の枠がない大法人では、交際費等から除外される飲食費等の取扱いを有効活用することが、効果的な節税対策となります。

 どのような飲食費が、交際費から除かれるかというと、「1人当たり5,000円以下の飲食費」で一定の要件を満たすものです。ただし、社内飲食費については、該当しないこととなっており、社外の参加者がいることが必要です。

 一定の要件は、1人当たり5,000円以下の飲食費であることを証明するために、下記の事項を記載した書類を保存しておくことです。

  1. その飲食等のあった年月日
  2. その飲食等に参加した得意先、仕入先その他事業に関係のある者の氏名又は名称及びその関係
  3. その飲食等に参加した者の数
  4. その費用の金額並びにその飲食店、料理店等の名称及びその所在地
  5. その他参考となるべき事項

 高級な店でなければ、1人当たりの飲食費を5,000円に抑えることは比較的容易です。交際費の損金不算入が多額にある法人の場合は、この取扱いを有効に活用したいところです。

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